(ゆほびか GOLD Vol.21 2014年1月号『おもてなしのコツ』その4 掲載記事 : 株式会社マキノ出版 発行)
「笑顔」ほど人の心を開かせてくれるものはない。
笑顔は最大の防御です
30分間笑顔で話し続けた姿に感銘を受けた
日本レーザーの社長である近藤宣之ゆきさんに初めてお会いしたのは2011年の春、たちまち笑顔に惹きつけられました。
それは、「第一回 日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の表彰式会場で、同社は中小企業長官賞(中小規模で特に優秀と認められる会社)の受賞企業でした。近藤さんは記念の短い講演をされたのですが、志もさることながら、レーザー機器商社というお堅いイメージの経営者が、30分間、笑顔で話し続けたことに感銘を受けました。
経歴を見ると、大学で工学を学んだ後、理工系の上場企業に入り、28歳で労組執行委員長に就任。1000人規模の人員削減を含む再建に直面し、海外転勤では支社の清算を指示され、倒産寸前だった子会社の日本レーザー(現在は独立した優良企業)に飛ばされ……と、けわしい表情になってもおかしくないキャリアなのです。栄えある受賞の席だとしても、「なぜこれほど笑顔でいられるのだろうか」と驚いたものです。
いろいろな人に会って思うのですが、「あの人は笑顔がいいね」と言われる人は、〝笑顔時間〞が長いのです。
一瞬、ぱっと笑顔になってもすぐ真顔に戻ってしまう人のことを、人は「笑顔の人」とは認めません。笑顔時間の長い人は、それだけで人を温かくするおもてなしの達人であり、人から好かれることによって自分自身をも、おもてなししていると言えるでしょう。
しかし、それができる人が少ない事実が証明しているように、簡単そうで難しいこととも言えます。
...(以下略)
※全文は添付ファイルを参照ください※