( BigLife 21 [ビッグライフ社 × 創光技術事務所 共同企画インタビュー] 掲載記事 =その2=)
前号より始まった日本レーザー、近藤宣之氏の特別インタビュー第2弾。日本レーザーは、親会社の日本電子から、経営者と従業員が参加する会社買収MEBO(Management Employee Buyout)で独立する。
そこに至る過程には、大手の下請けや子会社をしている中小企業によくある理不尽な圧力があった……。
(前号記事HPにて公開中!)
◆聞き手:創光技術事務所/筒井 潔氏・塩入千春氏 ◆取材・文:渡辺友樹
正しかった損②
親会社の取締役を辞任
〈前号のあらすじ〉経営者が下した選択が、正しいか否かは時間を経なければ分からない。その場では自分に損な意思決定の方が、結果的には正しい判断である場合が得てして多いもの。
その損か得かということについて、近藤氏が体験談としてよくお話しする三つのエピソードの二つめ……。
◇
近藤 : 二つめは、就任して1年経ったときです。それまでずっと赤字だったのに、私が来たら1年で黒字になった。すると、近藤さん運がいいよね、就任1年目で黒字になって、何年かしたら本社に戻るんだろうねと言う社員の声が耳に入ってきた。
こう言われるのも仕方ないんです。というのは、僕は50歳になったところで来ましたから、数年で戻っても50代前半ですよ。社員からしたら、近藤のキャリアアップのためにぎゅうぎゅう締め付けられて、数年で戻って行って本社の社長になるんだろうと。僕からしてみれば、路頭に迷うところを本社の資金を持って再建にきたわけですから、厳しくやりましたよ。毎朝社員に、今日はお前何をするんだと聞いて、行動を管理。また出金伝票は全てチェックしました。それまではみんなのほほんとやっていて、実際には中堅社員が頑張っていた。
...(以下略)
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