(『人財教育』 Vol.28 2016年8月号 P.46~49【特集 女性が気持ちよく働けるシステム】 掲載記事 : 株式会社日本能率協会マネジメントセンター 発刊)
「妊娠・出産を機に退職した女性社員はゼロ」「女性の管理職比率は約30%」。
女性活躍の成功企業として知られる同社には、社員が意欲的に働き成長できる仕組みと、それを支える理念があった。
「社員一人ひとりが大切」という近藤社長に、同社の女性活躍推進の取り組みについて、思いを聞いた。
CASE.3 日本レーザー
1つの仕事を2人で担当する「ダブル・アサインメント」を導入
公正な評価と充実の支援
成長意欲を刺激する仕組み
近藤宣之氏 代表取締役社長
〔取材・文〕=汐見 忍 〔写真〕=日本レーザー提供、編集部
● 背景
ダイバーシティで会社再生
レーザー、光学関連機器の専門商社である日本レーザー。「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」をはじめ、数々の受賞歴があり、ダイバーシティ経営の実践で躍進している企業として知られる。
同社が、ダイバーシティ経営を導入したきっかけは、経営破たんだった。もともとは電子顕微鏡メーカー・日本電子の子会社だったが、親会社から派遣された近藤宣之社長が、会社再生のために、親会社の取締役を辞めて同社の経営に専念する決断をしたのだ。
「当時は人がどんどん辞めてしまい、人材の補充はハローワークに頼るしかありませんでした。応募してきたのは、ハラスメントで退職した女性やリストラにあった中高年、外国人留学生、海外の大学を卒業した帰国者等々、まさにダイバーシティ人材だったのです。
でも、さまざまな考え方や経験を持つ人材の魅力は大きい。彼らが、会社から大切にされているという実感を持ち、互いに協力しながら能力を発揮できれば、会社の大きな力になると考えました」(近藤社長、以下同)
...(以下略)
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