日本レーザー 夢と志の経営 > メディア掲載実績 > 「新しい経営スタイルによるアイデンティティとコミットメントの喚起」が個人のダイナミズムを加速する

「新しい経営スタイルによるアイデンティティとコミットメントの喚起」が個人のダイナミズムを加速する

2017年5月16日
(164KB)
(『KAIKAする経営 次世代型経営モデルのススメ』 掲載記事 : 一般社団法人日本能率協会(JMA、会長:中村正己)編集 2017年4月発行)
 
■「新しい経営スタイルによるアイデンティティとコミットメントの喚起」が個人のダイナミズムを加速する/日本レーザー
 
「MEBO」で生まれた〝私たちの会社〟という当事者意識
 
 先に述べたように、個人のダイナミズムが起こるきっかけは様々と言えますが、次に紹介するのは「新しい経営スタイルによるアイデンティティとコミットメントの喚起」が個人のダイナミズムを加速し、さらに組織のダイナミズムへつなげている事例です。
 一般的に、ビジネスにおいて「コミットメント」という言葉は、目の前のタスク、業務、あるいは、ある年の達成目標に対する強い約束というニュアンスで使われることが多いのではないでしょうか。辞書的には「公約」「誓約」「約束」といった意味合いを持っています。では、新しい経営スタイルによるアイデンティティとコミットメントの喚起とは、どのようなものなのでしょうか。
 
 株式会社日本レーザーはレーザー機器を専門に扱う輸入商社ですが、従業員による企業買収・経営「MEBO」(Management and Employee Buyout)を行った珍しい歴史を持つ組織です。ちなみにMEBOは、従業員が自社の経営に積極的に参加することによって企業価値向上のためのインセンティブ効果が期待できる手法と言われています。
 同社は過去に一時、経営破たんに直面しましたが、その後の再建に成功し、その教訓から「人を大切にする経営」の重要性を認識し、その推進のために、「MEBO」手法により親会社からの独立を果たしました。将来にわたって継続・存続していくためには社員の成長が源泉であり、むしろそれ以外にないという強い信念のもと、経営理念として「社員の成長が企業の成長」を掲げ、体現する経営を行っています。
 「会社は誰のものか」という問いに対して、皆さんはどう答えるでしょうか。株主のもの、従業員のもの、顧客のもの、経営者のもの……など、倫理上、商法上などの見地から、あるいは実態の解釈や感覚として、様々な答えや考え方があるでしょう。同社は、経営陣と従業員が一体となって、親会社(株主)から株式等を買収することになったわけですから、「会社は社員のものである」という明確な意識が生まれることになりました。MEBOを通じて、従業員であり株主でもある〝私たちの会社〟という圧倒的な当事者意識を持つに至ったのです。そこから生じる、従業員のより高いレベルの組織や仕事、目標へのコミットメントとアイデンティティが同社の持つ大きな特徴と言えます。
 

...(以下略)

※全文は添付ファイルを参照ください※