(「企業情報とくしま」 2012年 9月号 No.350 “経営革新セミナー講演録” 掲載記事 : 公益社団法人とくしま産業振興機構 発行・編集)
~社員の成長が企業の成長~
株式会社日本レーザー 代表取締役社長 近藤 宣之 氏
企業を取り巻く経営環境、競争環境が厳しさを増す中、企業価値を高める経営戦略の重要性が高まっている。
本コーナーでは、株式会社日本レーザーから代表取締役社長 近藤宣之 氏を講師に迎え6月13日(水)に開催した、経営革新セミナーの様子を紹介する。「会社は社員のものであり、お客さまのものである」との理念の下、好業績を上げている同社が「日本でいちばん大切にしたい会社」に選出されるまでに至ったその歩みを、これまでの貴重な体験談を交えてお話しいただいた。
はじめに
当社は1968 年の設立後、1971 年には日本電子株式会社の100%子会社となり、1983 年に他社と合併して2007 年には新たに持ち株会社JLCホールディングスを設立してその傘下に入り、親会社から独立しました。
本日私がお話するのは、潰れそうな会社をどう再建するか、会社は良い会社であるべきだが、良い会社とは何だ、強い会社とは何だというこ
とを考えてみたいと思います。
企業破綻の共通要因会社が潰れる原因としてはいろいろありますが、当社が過去に債務超過に陥った理由として、主に次の5つが挙げられます。
・経営環境の変化に対応不可
企業を取り巻く環境はどんどん変わっていくわけですが、変化に対応できないと結局行き詰まってしまいます。
・顧客の減少と受注不振
顧客を常に創造、増大する努力はどの業種でも大切です。お客さんの数が減ってくれば、また違うビジネスモデルを考えるなど、対策をしないとだめです。
・社内に危機感なく、情報の個有化
「ゆでガエル現象」の例えがあります。カエルをいきなり熱湯に入れたら、もちろんすぐに飛び出すわけですが、カエルを水に入れて、ゆっくり暖めると、温度が上がってもカエルは気がつかずに飛び出しません。そういう危機感のなさが問題ですし、会社が大変なのに情報が共有化されていない訳です。
・迅速な対策を回避=先送り
何らかの対策をしないといけないのに、やりたくないと先送りして、問題がより深刻になってしまいます。
・不振の原因を外部環境に依拠
会社がだめになった原因は自分たちのせいではないと、開き直ってしまいがちです。サラリーマン時代の経験から言って、不振の原因を外部環境に求める企業はダメです。円高が悪い、公共投資を削ったからとか、もともとグローバル化が悪いとか言ってもどうにもならない。不振の原因は自分たち自身にあると思うべきです。
...(以下略)
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