( 「もやしの話」 2014年6月20日 Vol.19号 掲載記事:工業組合もやし生産者協会 発行)
平成26年5月22日第5回通常総会に併せて東部支部の企画・運営により講演会を開催しました。講師は株式会社日本レーザー代表取締役近藤宣之氏。
一部上場企業の子会社であった日本レーザーは、一時3年連続赤字によって債務超過に陥った会社です。それを近藤社長は日本で唯一の手法を用いて独立経営にして再建、以降21年間連続黒字。
その企業・経営の素晴らしさは現在までに「第1回日本で一番大切にしたい会社大賞中小企業庁長官賞」をはじめ数々の賞を受賞されるほどです。
講演会では、近藤社長がこれまでの様々な経験から学ばれてきたことを93枚ものスライドを準備してお話くださいました。業種は違えど経営の基本として共通していることも多く、受講者は皆真剣に聴き入っていました。
講演会「夢と志の経営」=魅力ある企業を以下につくるか?=
開催日時/平成26年5月22日午後1時30分
開催場所/浅草ビューホテル(東京都)
講 師/株式会社日本レーザー 代表取締役 近藤宣之氏
講師略歴
1944年 東京生まれ
68年 日本電子㈱入社
72~83年 日本電子連合労働組合 執行委員長ほか
84年 米国法人副支配人
89年 取締役米国法人支配人
93年 取締役営業副担当
94年 ㈱日本レーザー 代表取締役就任
95年 日本電子取締役退任 日本レーザー社長専念
2007年 JLCホールディングス(株)設立と同時に日本電子本社より独立
1.人を大切にする経営の背景
今日のひとつテーマは「人を大切にする経営」で、これはレーザー商社であってももやし生産者であっても共通すると思います。
日本電子が1年間かけて正社員の1/3にあたる1,000名以上の合理化をしなければならない時に労組委員長であったわたしは雇用を守る立場で戦わなければなりませんでした。この経験を通じて感じたのは、雇用を守るというのは、結局、経営者の責任であり、“経営者としての覚悟と責任”がなければ経営者になってはいけないということです。
その後、本社取締役米国支配人等を経て帰国後1年経たないうちに債務超過となった日本レーザーの再建に今度は委員長や役員ではなく社長として行くことになりました。それまでにグループ内の4つの会社を再建したのですが、企業破綻する会社には共通点があると感じました。駄目な会社に不思議はないです。
皆さんにも関係があります。お客様が減っている、そして売上が落ちている。そして一番問題なのは、そういう状況が生まれたときに、まわりが悪いんだとしてしまうことです。経営者はどんな状況であっても自分の会社をつぶすわけには行きません。会社が不況になったときに、自分たち以外のものに責任を転嫁することは絶対にやっちゃいけないことです。
...(以下略)
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