( 「東大阪商工月報」 2014年5月 “講演録”掲載記事 : 東大阪商工会議所 発行)
本商工会議所中小企業研究交流センター公開講演会
二十年連続の黒字経営とは
~社員の意識を高める~
本商工会議所中小企業研究交流センター(会長 稲田眞一氏)では、(株)日本レーザーの代表取締役社長、近藤宣之氏を講師に招き、公開講演会を開催。同氏が進めてきた極限までのコストカットなどの経営革新や社員教育、リーダーシップ論について解説頂いた。以下はその概要である。
中小企業が如何にしてダメになり、どうすれば再建出来るのか。また再建のポイントは、人にあり、人を大切にする経営が再建成功の鍵となるということについてお話したい。
破綻する企業の共通点とは
破綻する企業は、円安や円高などの急激な外部環境の変化に対応出来ず、経営が悪化しても内部で危機感が無く、抜本策を先送りにし、更に不振の要因を全て外部環境の責任にし、環境が変われば持ち直すと考える共通点がある。
こうして問題を先送りにすると、赤字が続き、その赤字も三年続くと債務超過となり、金融機関からの融資がストップし、資金繰りが行き詰まり経営破綻してしまうのである。
実際に日本レーザーも、バブル経済崩壊とともに一九九一年から三年連続で赤字となり債務超過に陥った。そこで、親会社である日本電子から、経営の立て直しを図るため、私が社長として送られた。
社長就任時は、弊社の一部の役員らが海外の商権を持ち出し独立するなど、様々な問題があったが、コストカット、新たな取引先開拓、新たな人事制度の構築などに取り組み、就任一年目で黒字に転換し、現在まで二十年間黒字経営を継続している。これは、何よりも社員の意識改革とモチベーションの向上がもたらしたものである。
...(以下略)
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