(朝日新聞WEEKLY AERA 2014年8月25日発行(8月18日発売) 掲載記事 : 株式会社朝日新聞出版 発行)
ネイティブ呪縛から解放する
脱TOEIC至上主義の企業と大学
ビジネス英語は、清く正しく美しく話さなければならない---。
日本人の口元をこわばらせている、そんな意識からの解放に、
積極的に取り組んでいる企業や大学がある。
大切なのは、自分の英語にもっと自信を持つことだ。
午前8時、まだ静まり返っている会社の一角に、コーヒーカップやノートパソコンを手にした社員たちがぽつぽつと集まってきた。
都内のレーザー機器専門商社、日本レーザー。
火曜朝恒例の「社長塾」の始まりだ。
「日本で、旅行はしました?」近藤宣之社長(70)が、ゲストとして参加したインターンの米国人学生に英語で話しかける。
駐在員として米国で9年間暮らした近藤氏は、英語でのやりとりに不自由はない。
北海道を旅したと学生が答えると、近藤氏は「さあ、どんどん聞いて」と、社員たちに質問を促した。
「クマに遭わなかった?」
「旭山動物園には行った?」
英語のQ&Aが途切れることなく続く。テレビ会議システムでつながる名古屋と大阪の両支店の社員も含め、この日参加した9人の会話はすべて英語だ。
...(以下略)
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