( “元気な中小企業者”第61回 号号gg号((株)帝国データバンク 東京支社情報部 安部隼人氏 執筆) 社団法人全国信用組合中央協会 発行 『しんくみ』2011年4月号 掲載記事)
-人間こそ財産、士気向上に尽力
産業向けレーザー専門商社の草分け
日本レーザーは、レーザーの専門商社の草分けとして1968年(昭和43)4月に設立された。以来、アメリカやドイツ、フランスなど世界のトップクラスのメーカーの技術や製品を輸入し、大手上場企業を中心とした産業界向けに提供、また、東京大学や京都大学といった大学研究室、学術研究機関に対し、最先端理科学用レーザーから汎用性の日いレーザー装置の提案などを行っている。
リーマン・ショック前の2008年第2四半期に非常事態宣言を発令し、同年を“我慢の年”と位置づけ、なんとか黒字を確保。翌2009年を“学びの年”と題して、レーザー技術の応用分野や市場を開拓、売上としては前期比で14%減の約26億円にとどまったものの、経費削減や合理化で利益は3倍増。翌2010年12月期、「期初に予想していたとおり、これまで種まきしてきたものが一気に刈り取れた“大爆発の年” だった」と近藤社長は振り返る。同期は、約1万5000点もの光学機器をラインアップしている米国ニューポート社の商権を獲得するなど多くの製品が増収に大きく寄与し、通期売上は前期比49%増の約39億円、当期利益が前期比4倍となる1億9600万円と過去最高業績を記録し、日本最大のレーザー専門商社の地位を築いている。
MEBOで、親会社からの独立
1971年に大手電機メーカーの100%出資子会社となり、歴代社長はすべて親会社からの出身者が就任し、いわば社長は経営実態を正しく把握していないシンボルのような存在でしかなく、いわゆる天下り企業だった。...
※全文は添付ファイルを参照ください※