(ACHIEVENENT Club News 2012年 12月号 vol.121 巻頭対談 掲載記事 : アチーブメント株式会社 発行)
「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 受賞企業が語る
進化した“日本的経営”
アチーブメント株式会社 代表取締役社長
青木 仁志
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株式会社日本レーザー 代表取締役社長
近藤 宣之
第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞・中小企業庁長官賞を受賞した株式会社日本レーザー。
その日本レーザーがかつて債務超過に陥っていた際に、見事に累積赤字を一掃して会社を立ち直らせたのが、近藤宣之社長である。
「事業で差別化しうるのは唯一人財のみ」と喝破する近藤社長が、経営において大切にしてきたものは何か。
近藤社長が提唱する「進化した日本的経営」が実現するまでの経緯を伺った。
青木
本日は、日本電子の役員から、債務超過に陥っていた子会社の社長となり、見事に業績回復を果たした、日本レーザーの近藤宣之社長にお越しいただきました。
同社は、第一回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞にて中小企業庁長官賞にも輝かれています。
今回は、近藤社長が提唱される「進化した日本的経営」について、お話を伺いたいと思います。
最初に、近藤社長はなぜ再建という難しい問題にチャレンジされたのか、聞かせていただいてよろしいでしょうか。
近藤
もう20年ほど前になりますが、日本電子の最年少役員だった私は、子会社の日本レーザーに行ってくれないかと打診されました。
当時、子会社に出ることは本社の本流から外れることを意味していたので、正直、「なぜ自分なんだ?」と最初は思いましたね。
そこで、日本レーザーが債務超過に陥った理由を探ってみると、過去四代の社長は海外経験に乏しく、最前線で陣頭指揮をとるようなリーダーがいなかったんですね。
労務管理や人事管理がきちんとしておらず、商権管理も杜撰でした。
私は、アメリカ子会社の整理など海外でのビジネス経験があり、20代で労働組合委員長になって労働紛争、正社員の大幅リストラに体当たりで臨んだ経験がありました。
だからこそ、こうした難しい案件を扱えるのは自分だと思い、本社に残る道もあったのですが、「行かせてください」と申し出ました。
...(以下略)
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