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育児支える1業務2人担当制が 会社と社員のリスク対策にも

2014年1月15日
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(労働基準広報 2014年1月1日&11日合併号『新春企業訪問』掲載記事 : 株式会社労働調査会 発行)

多様な働き方を支える ダブルアサインメント&マルチタスク

育児支える1業務2人担当制が 会社と社員のリスク対策にも

株式会社 日本レーザー

特定の1人しかできない「属人的な業務」の存在は、①担当者の心身を拘束し疲弊させる、②担当者に不測な事態などが生じた場合に対応できず信用を損なう――など様々な点でリスクが高い。しかし、それが分かっていても、人材や資金の不足などを理由に属人的な業務の存在を放置しているケースも多いのではないだろうか。

レーザー・光関連装置の専門商社である株式会社日本レーザー(本社・東京都新宿区)では、1つの業務を2人で担当する「ダブルアサインメント」とともに、1人が複数の業務をこなす「マルチタスク」を実行し、属人的な業務の解消を図っている。
この取り組みは、子育て中の女性や障がい者などの多様な働き方(ダイバシティ)に対応できるばかりではなく、会社と社員の重要なリスク対策にもなっている。ただし、これらの制度は、「社員第一主義」などの企業理念と社員が相互に助けあう企業風土、そして、教育への惜しみない投資がなければ上手く機能しないという。

1  ダブルアサインメントとマルチタスク

1つの業務に2人の担当を配置する

「ダブルアサインメント」とは、ある1つの業務に通常は1人を割り当てればいいところを、あえて2人を割り当てる「2人担当制」という働き方だ。例えば、取引先A社の担当としてRさんとSさんを配置する(A社からみても担当者が2人いる)。そうすることで担当者のどちらかが不在にしても、「担当がいないので分かりません」などとA社に迷惑をかけることがないわけだ。

1人が複数業務担当することも必要

東京都新宿区にあるレーザー・光関連装置の専門商社 株式会社 日本レーザー(近藤宣之代表取締役社長)では、営業職、技術職、管理部門などでダブルアサインメントが行われている。これにより、子育て中の営業職の女性社員が毎日定時に帰宅することなどが可能となっているという。
ただし、このダブルアサインメント単独では、①人件費の増加、②男性社員の負担の増加――などの問題が生じる。そのため、併せて1人で複数の業務を担当する「マルチタスク」という働き方も必要となる。

重要なリスク対策にもなる

女性が活躍する手段などとして注目されるダブルアサインメントだが、同社では、この働き方が、マルチタスクとともに実践されることで、企業と社員本人の重要なリスク対策にもなっているとのこと。
同社のダブルアサインメントとマルチタスクの成功の背景には、「すべては社員のために」という理念がある。その理念から導き出された毎年変更される就業規則、公平・公正な評価制度、社長や役員に毎週「今週の気づき」を報告する制度、多様な人材を活かす労働時間管理などの「社員のモチベーションを上げる仕組み」がある。
そこで、同社代表取締役社長の近藤宣之氏にダブルアサインメントやマルチタスク、それを支える制度の数々について聞いた。

...(以下略)

※全文は添付ファイルを参照ください※