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【ぶれい考】 生涯雇用は成長あってこそ

2023年10月2日
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(労働新聞 2023年10月2日 『ぶれい考』掲載記事 : 株式会社労働新聞社 発行)

ぶれい考

生涯雇用は成長あってこそ

(株)日本レーザー  代表取締役  近藤 宣之

 弊社の定年年齢は60歳だが、多くが定年到達後も再雇用区分の「シニア社員」として活躍している。シニア社員になっても奮闘する人材は少なくない。
 めざしているのは「生涯雇用」の実現だ。健康寿命(健康上の問題で日常生活に支障が生じることなく生活できる期間)の平均値である男性72.68歳、女性75.38歳を越えて、1日でも長く働いてほしいと考えている。「80歳までの雇用」が1つの目標だ。
 一方で、加齢による衰えは一人ひとりの差が大きいため、定年延長や定年撤廃の措置は採らなかった。シニア社員とは毎年、翌年の担当職務と処遇について個別に契約を交わしている。
 弊社では正社員に対して英語の習得を求め、TOEICの受験を課しているが、これを60歳以降の雇用契約にも活用している。契約更改時は、定年までに到達したTOEICの点数に加えて、シニア社員としての働き方や役割、能力、貢献度などを評価している。結果はA、B、Cの3段階に置き換え、報酬額に差を付けている。報酬の目安額は、Aランクから順に、地域別最低賃金の3割増し以上、2割増し程度、0〜5%増しとなっている。大きな役割を任せたり、能力面で成長した場合は、シニア社員であっても昇給する。
 シニア社員の役割は、定年後が期待されるエグゼクティブプレーヤークラスから、定年前の経験を生かした指導役(メンター)、あるいは一般社員レベルまで差は大きい。具体的には、個別にトップと面談のうえで決定している。
...(以下略)
 
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